電気代ナビの料金計算は、「実際に存在した価格データ」のみを使っています。架空のモデルや仮定ではなく、公表データに基づいて計算する理由と、その仕組みをわかりやすく解説します。
電気代ナビが提供するランキングは「シミュレーション結果」ではなく「実績値」に基づいています。これは何を意味するのでしょうか。
多くの電力比較サイトでは、企業が発表した料金表に基づいて「もしこのプランを選んだら、月額いくらになるか」と計算します。これは予測値です。一方、電気代ナビは過去の実績データを遡って集計します。「実際にその月いくらだったか」を積み上げるのです。
この方法のメリットは、市場の実際の動きが反映されることです。2022年から2023年の燃料費急騰、政府の激変緩和措置、電力供給不足の年もあります。これらの現実が数字に含まれています。
実績値計算の意味:過去に公表されたデータだけを使って、「実際にいくらだったか」を検証可能な形で積み上げる方式。架空の値や未来予測は含まない。
電気料金は大きく4つの要素で構成されています。基本料金、従量料金、燃料費調整額、再エネ賦課金です。このうち「燃料費調整額」の計算が、実績値計算の核心です。
電気代ナビの対象企業32プランのうち、31プランが「東京電力と同じ燃料費調整」を採用しています。つまり、毎月東電が公表する燃料費調整単価(円/kWh)を、そのまま使っているのです。
東電の燃調データは経済産業省に届け出られ、毎月ウェブサイトで公開されています。電気代ナビはこの公開データを参照して、過去72ヶ月分(6年分)をすべて取得しました。2020年1月から2025年12月までの全データです。
実際には2023年6月に料金改定がありましたが、その前後でも東電の公表値をそのまま使うため、政府の補助金も値上がりも全てが反映されています。
独自の燃料費調整を採用し、過去データが公表されていない企業もあります。電気代ナビはこうしたプラン(13プラン)を除外しています。
なぜか。理由は単純です。「過去にいくらだったか」を確認できないからです。これは意地悪な判定ではなく、実績値計算の根本的な要件です。現在の料金表を見ても、「過去6年間でいくら安かったのか」を検証できません。
電気代ナビのスタンスは「計算できるプランだけを計算する」というものです。その方が消費者にとって正直です。
| 燃調方式 | 透明性 | 掲載状況 |
|---|---|---|
| 東電準拠型 | 完全透明(公開データ使用) | 31プラン掲載 |
| 独自燃調(非公開) | 過去データ不明 | 除外 |
市場連動型プランは、30分ごとに変わるJEPX(日本卸電力取引所)のスポット市場価格で料金が決まります。毎月の電気代は、毎日のスポット価格の動きに左右される、という特殊な仕組みです。
JEPXは毎日の約定価格をウェブサイトで公開しています。電気代ナビはこの30分コマごとのスポット価格から、月平均価格を計算しました。そして過去72ヶ月分(2020年1月~2025年12月)のすべての月で、実際の平均価格を算出しています。
結果は驚くほどの変動を示しています。2020年の年間料金は約10万3千円(東電より安い水準)でした。しかし2022年は約18万7千円に跳ね上がり、東電より年間約3万円以上高くなりました。2023年以降は政府の激変緩和措置もあり落ち着きを取り戻しています。
市場連動型プランを検討している消費者にとって、「過去6年のスポット価格がどう変わったか」は重要な判断材料です。シミュレーションで「将来いくら安くなります」という約束よりも、「実際にこんなことが起きた」という歴史の方が、信用できます。
市場連動型プランの6年平均(30A・300kWh/月の例):東電より年間約5,800円高い(月額約480円)。ただし年度による変動が極めて大きく、2020年は東電より安かったのに対し、2022年は東電より約3万円高くなりました。
再生可能エネルギー賦課金は、国が毎年度の単価を決定します。全ての電力会社が同じ単価を採用するため、プラン間での差は生じません。しかし、6年間での変動は大きいです。
再エネ賦課金の単価は年度ごとに変動しますが、全プランに同じ金額が加算されるため、プラン間の比較結果には影響しません。ただし、月額の総額を正確に計算するためには、年度ごとの実績値を使う必要があります。
電気代ナビは各年度の政府発表値をそのまま採用しています。これも実績値計算の一部です。
実績値計算には、以下の特徴があります。
電気代ナビが使っているデータはすべて公開情報です。東電の燃調、JEPXのスポット価格、政府の賦課金——すべて経済産業省やJEPXのウェブサイトで確認できます。計算結果は「この公開データを使って計算した」と明示することで、透明性が生まれます。
シミュレーション値ではなく実績値を使うため、市場の実際の動きが反映されます。2022年の燃料費暴騰も、政府補助金も、すべてが含まれています。「もし選んだら」ではなく「実際になった」の差です。
データが不足しているプランは無理に計算しません。除外することで「この企業は比較できません」という正直な告知ができます。これは利用者にとって、信頼につながります。
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